殺菌と表示されている乳酸菌製品は菌が死滅しているの?
乳酸菌製品はヨーグルトや乳酸菌飲料などさまざまな製品が販売されていますが、よく見てみると「殺菌」とパッケージに記載されている製品があります。
乳酸菌製品でありながら、殺菌するのには理由があります。
しかし、殺菌しても乳酸菌は摂取できるのでしょうか。
その疑問にお答えします。
乳酸菌製品を殺菌する理由
乳酸菌は食品を発酵させる過程で、乳酸やさまざまな乳酸菌生産物質をつくり出します。これらが食品の長期保存を可能にしたり、酸味をはじめとした味わいを生み出します。
そして、発酵が終わって美味しい状態になった乳酸菌製品にも、乳酸菌は含まれているため、発酵が進んでしまうのです。
つまり、発酵が進みすぎてしまうと、美味しい状態を通り過ぎてしまう可能性もあるのです。
低温で保存すれば発酵を遅らせることもできますが、乳酸菌食品は一定の発酵段階で殺菌をすることで、もっとも美味しい状態の味で発酵をストップさせています。
だから、長期保存ができる状態で、時間が経っても変わらない美味しさの製品を味わうことができるのです。
乳酸菌製品を殺菌しても問題ないのか?
乳酸菌製品を殺菌すると、当然乳酸菌も死滅してしまいます。その結果、生きた乳酸菌はその乳酸菌製品からは摂取することができません。
しかし、乳酸菌が死滅しても乳酸菌製品は身体に良い働きをします。
まず、死滅した乳酸菌は腸内で他の善玉菌のエサとなって善玉菌の増殖に貢献します。
また、菌体が腸壁を刺激することで、免疫細胞が活性化されることも分かっています。
さらに、乳酸菌が死滅しても、乳酸菌製品には乳酸菌の代謝産物が豊富に含まれています。
だから、乳酸をはじめとしてさまざまな身体によい栄養を摂取することができるのです。
いかがでしょうか。
乳酸菌製品を殺菌しても乳酸菌を摂取することに近いメリットを得られますし、何よりいつ摂取しても美味しい状態に保つことができます。
乳酸菌飲料には殺菌している製品が多く存在していますよ。