納豆菌は乳酸菌を助ける
納豆に含まれる納豆菌は非常に増殖力の強い菌で整腸効果が高いことで知られています。
この納豆菌は、腸内で善玉菌である乳酸菌の働きを助ける効果があることをご存知でしょうか。
納豆菌と乳酸菌の関係を見ていきましょう。
納豆菌とは
納豆菌は、1906年に発見された枯草菌の一種です。稲などに存在している菌で、大豆を発酵させて糸引き納豆をつくることに使われています。
納豆のネバネバした成分に含まれるナットウキナーゼは納豆菌がつくり出した酵素です。
ナットウキナーゼは血栓を溶かしたり、血圧を下げるなどのさまざまな有用な効能があることがわかっています。
また、納豆菌は増殖力が非常に高い細菌です。
良い環境だと、16時間後には40億個まで増殖します。
納豆菌は善玉菌を増やす
こちらにも書いてあるように、腸内にはビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が存在し、腸内の健康を保っているのです。納豆菌は摂取すると善玉菌として働き、他の善玉菌を増やすことがわかっています。
さらに、納豆菌自体も悪玉菌の増殖を抑えるため、善玉菌優位の状態を保ち腸内環境を整える効果が期待できます。
納豆は善玉菌のエサとなるオリゴ糖も豊富なため、乳酸菌をはじめとする善玉菌にとっては納豆菌、オリゴ糖と嬉しい成分が豊富な食べ物なのです。
乳酸菌を含むキムチと合わせて食べれば相乗効果が期待できますよ。
納豆菌は非常に強いプロバイオティクス
納豆菌は胞子を形成する菌であり、熱や酸に強く過酷な環境下でも生き延びることができます。例えば、食事前の胃のpHは1.5程度であり、通常の乳酸菌は胃酸によって死滅してしまいます。
しかし、納豆菌はpH1.0~10.0ぐらいまでは死滅しないため、生きて腸まで届くのです。
そのため、納豆菌は生きて腸で働く安定的なプロバイオティクスと呼べるのです。
また、熱にも強く、100℃程度まで耐えることができます。
納豆菌は他の善玉菌に比べ寿命も長いため、腸内で長く働く効果が期待できます。